日々是好日記

ミクロネシア連邦のポンペイでの暮らし

内積

久しぶりに家族での体調不良だった。始まりはさくが土曜日の夜中から40℃超えのお熱。解熱剤を飲ませて、寒そうにしているさくをギュッとしながら寝た。本当に辛そうで、きつさを全部吸い取ってあげたい、って念じるようにさすって寝てた。よく眠ってくれて助かった。

次の日、朝起きるとさくの熱も少し下がってて、ちょっと安心。病院へ連れて行くと、日曜日だから血液検査は出来なかったけど、抗生物質と解熱剤をくれた。それからはどんどん元気になってくれて、その日には家の中を走り回れるほどに。

そして、昨夜の念が通じたのか、次は私が発熱。あのときは吸い取ってあげたいと思ってたけど、いざ熱だとしんどすぎて、誰かにどうにかしてほしすぎる。解熱剤を駆使して、身体が楽になった。しんどすぎると何もできないけど、中途半端にしんどいと、イライラしやすくなって子ども達の声がうるさく感じちゃった(ごめんね)。よくニュースでみる子どもの声の苦情を言ってしまう人たちって心身しんどい人達なのかなぁ。優しいケアがあるといいな。

今回、激痛の胃痛があったけど、病院にもらいにいったお薬(ブスコパン!)で本当に助かった。あの痛み、なんなんだろう。高熱の数日後にでる傾向な気がする。子ども達にはなってほしくないなぁ。

この風邪はそうすけには移らずに、元気に過ごしてくれたので本当によかった。さくは木曜日も一瞬熱が再発したけど、復活したと思ったら、今日からちょっと鼻水が出てきてる。でも元気。さくの元気をはかる基準は "だるまさんが転んだ" をしたがるかどうか。元気なら一日100回してる。

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そうすけの進級について、やっぱり次のスクールイヤーも幼稚園に残って通うことにした。小学校はまた次の8月に。子どもの教育については悩みがつきないけど、彼らにとってベストな教育現場で過ごしてほしい in the place we are、ということを夫婦で話し合えたことも良かったかなと思う。

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幼稚園の小さい木に小さい鳥の巣が。2匹の産まれたての赤ちゃん小鳥をみて、そうすけとさくちゃんみたいだねって言うそうすけがかわいい。

Orchid

とても大きな存在である方が亡くなった。日本人の方で、ポンペイの方と日本でご結婚されてから、ポンペイで50年以上暮らしてきた方。この前の木曜日にはお家に寄ってくださって少しお話をして、またね、と別れたばかり。土曜日に亡くなったとのことだった。心から残念でならない。ポンペイの人たちから本当に愛されて尊敬されていて、"オトウサン" ってみんな呼んでいた。

オトウサンは、最初にポンペイに来た時は夫婦でパン屋さんを営んでいたんだって。当時、船で食料が輸入されてきている船着場にたくさんの人が集まっていることから需要を感じて、販売店を始めたらしい。お店のスタッフもとても良い人ばかりだし、障害者雇用にも尽力されてた。もちろん私もたくさんお世話になったし、子ども達のことも、いつも気にかけてくれていた。オトウサンに尊敬の気持ちを伝えると、"ここで商売させてもらってるからね"  とポンペイで暮らしていることに感謝している言葉がいつも出てきた。ご家族のこともとても大切にされていて、離れてくらされていても、深い絆が感じられた。みんな、心から尊敬を抱いていたから、素敵な人ばかり集まっていた。

戦前は台湾に在住されていて、戦後の日本での暮らしのことをよく覚えている、と話されていた。オトウサンのお父さんが引いていたリヤカーを押した手の感触。小さい頃に歌っていた歌。子どもの頃の記憶で絶対に忘れられないものがあるんだよ、と話してくれた。教育を大切にされていて、ポンペイの学校にスクールバスを寄贈したり、障害者教育への支援も継続されていた。その他にも、ポンペイへの貢献から数えきれないほどの感謝状もいただいている。

私たち家族もお葬式と埋葬に参列させていただいた。すべてが、オトウサンの関係者の方で作り上げていくお葬式と埋葬。会場を準備するのも棺を運ぶのも杭を打つのもオトウサンの好きな花を添えるのも、全て忍ぶ方々。訃報をきいたとき、日本だったら救えたのでは、と正直よぎったこともあった。でもここで、こうして愛されているみんなから、一つ一つお見送りされて、させてもらえたことが、本当に幸せなんだと思った。オトウサンにも私たちにとっても。

眠ってるオトウサンはいつも通りかっこよくて、優しい口元だった。どうしても悲しい気持ちになるのは許してほしい。愛を込めてお見送りさせてもらえて、最後まで感謝しかない。

ポンペイはいいところ

4日間のゲスト(夫の幼馴染) 来ポンペイが終わった。ポンペイ見所詰め込みスケジュール。

1日目: 到着後すぐ13:30〜ナンマドールとケプロイの滝へ。帰ってきて夕食をハイダウェイにて。

2日目:  8時から14時半まで釣り。その後魚を捌いて、お客さんを招いてパーティー

3日目: 10時から14時半までダイビング。15時からソケースハイク。夜はマングローブベイ。

4日目: お土産買い& cultural day eventに参加。12時に空港へ。

これだけのスケジュールで動ける体力の友人がすごい。私はダイビングに一緒に行ってきた。久しぶりのダイビングでドキドキしたけど、無事にマンタにも会えた。

ダイビングで顔がめちゃ焼けた。赤くてヒリヒリするほど。日焼け止めがすぐ落ちてるみたい。目はマスクでカバーされてたから、特に口周りが焼けてて昔のイラストの泥棒みたいな顔面の配色。今度の帰国ではアネッサ買おう。とりあえず痛いのでオロナインベタ塗り。

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おすすめ観光スポットや遊びは全部回れてよかった。今回のスケジュールを活かして、5泊6日の理想ツアー組んでみた。

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(日曜日に日本発グアム泊)

月曜日: 13時頃着、市内観光

火曜日: 釣り

水曜日: ダイビング

木曜日: パラヌイ

金曜日: パラヌイ、ナンマドール、ケプロイ

土曜日: ソケースハイク、深夜便フライト(グアム泊なしで日曜日の昼に日本着)

6日で十分だね。この他に土曜日深夜到着(前日グアム泊なし)で木曜日昼に出国(グアム泊あり)も良いかも。おすすめは4月〜10月かなぁ。11月からは風が強くなるし。クリスマスから年始はどこも閉まりやすいし(今回もイースターでイレギュラーだった!)。ダイビングはライセンスあると潜れるところが違うから、持ってた方が断然いい。

物価は高いけど、ダイビングが好きで年に2回ほど旅行しにくる人がいるほど、海は楽しい。

いよいよ4月スタート。明日から子どもたちも幼稚園再会。やった!

花より団子派

夫がヤップから帰ってきた。子ども達も大喜び。国内出張なのに、一度グアムにいく路線しか飛行機がない(ヤップってグアムより西、ポンペイはグアムより東)。飛行機が苦手な彼にとって移動はとても嫌なことらしいけど、無事にフライトもスケジュール通りで帰ってきてよかった。スーツケースが変形してたので、今UAのカウンターに修理に預けているところ。直せるのかなぁ。

ヤップってポンペイとは全然違うと噂でしか聞いたことないけど、本当に違うみたい。衛生的だし、割としっかりしてるって。プラスチックも回収してる(輸出先はないけど)。文化も違って、ミクロネシアの中では珍しい父系社会(ポンペイとかマーシャルとかは母系社会)。男の人しか入れない小屋とか、石のお金とかも使われてた。ちなみに石のお金は、大きさや重さで価値を決めるんじゃなくて、運ぶのにどれだけ大変だったかの状況で価値が決まるんだって(台風だったとか)。めちゃめちゃ主観主義。それで成り立つことの方がすごい。ポンペイ以外の州も行ってみたいなぁ。

お土産には、ドライチップスと私の好きな香りのシャワージェルをグアムから買ってきてくれた。そして、ヤップからはたくさんの野菜を持って帰ってきてくれた。現地にいる専門家の方達が朝採れ野菜をファームから持たせてくれたって。ナス、ピーマン、ゴーヤ、大根、さつまいも。めっちゃ嬉しいーーー。おしゃれシャワージェルよりテンション上がった。

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子ども達とのお休みも6日目。ダンボール1つで大遊びしたり、色んな人に会いに行ったりして、楽しくすごしてる。ヘトヘト。

イースター休みと出張と

今日から4月2日まで、幼稚園や学校はイースターバケーションになる。去年はイースターでナンマルキにお米を奉納したから、米騒動が起きたんだけど、今年は例年通り卵を奉納するのかな。お店から卵が消えてしまっている。$5.5に値上がりもしてたにもかかわらず。もう物価の感覚には慣れてきたつもりだけど、そろそろ円安とまってほしい!

そういえば、初めてAmazon USAで買い物してみた。本棚と綿のブランケットを注文。この2つ、この島では見つけられなかった。事務所的な大きな棚(金属系)はあったけど、本当にカラーボックスとかでもいいのに、探しても見つからなかった。めっっっちゃ探した、本当。現実世界で "ない" を証明するのってかなり大変。

ということで2月の頭にAmazon注文して、先週ようやく本棚は届いた。郵便物は郵便局に届くので、取りにいくシステム。ポンペイでは届いても中身が空とか(ネズミに食べられたという言い訳。でもシューズやけど。)、届いていないと言われ続けて結局届いていた(本当にネズミに商品を少々かじられてた)、なんてこともある。だからドキドキだったけど、無事に届いたよ。商品も無事。それよりも、工具なしで組み立てられるというのがウリの本棚だったのが、正直工具ありの方が楽だったんじゃないかと思うほど組み立てに苦戦した(約40分、結局トンカチ←そうすけの水筒使った)。でも本棚の中に本が並べられて、子ども達も手に取りやすくなったので嬉しいな。残りはブランケットが届くのみ。追跡情報では、3月頭の段階ではグアムにあるみたい。がんばれ、USPS

そして今、夫がヤップに出張中。19日〜5泊6日の出張。1人大人が減るだけで、ご飯の支度が楽〜。まだ子ども達が小さいからだと思うけど。そうすけは、とりあえずご飯をアレンジしてる系であれば(チャーハンとかオムライスとか海苔巻き)、ご馳走だと思ってくれる癖があるし、さくは麺類かスープに喜ぶ。メインのおかずがガッツリでなくてもいいので、お肉を全然買ってない。今日はご近所さんから、美味しいマグロをいただいた。子ども達が大喜び。限られたお野菜(キャベツ、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも)でできる満足感ある献立のレパートリーを増やしていきたいなぁ。

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明日はカレーの予定。子ども達との11日間の休みのスタート。長い!

Dope

ここでの正装(church行く時や働くときなど、日本でいうスーツ着とけば間違いない感じの場所での服装)は、男の人はアロハシャツ、女の人はアイランドドレスかポンペイスカート。

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カラフルな色が多くて、大柄も多くて、着こなしが難しそうと思えるんだけど、ポンペイの人はとてもとても似合って着こなしてる。そこにマルマル(花冠)やそこら辺に咲いてるハイビスカスを頭に刺していて、おしゃれになる。特に年を重ねたおばあさま方のカラフルなお召し物姿には、キュンとなる。ちなみに私はわかってないけどデザインの流行もあるらしい。

最初はあまりこのアイランドドレスには興味なかったんだけど、最近いいなぁと思い始めた。サラッと着られて、明るくて元気なカラーであまり見たことない布のパターンでかわいいなぁと。湧き上がる物欲。ちなみにポンペイスカートの方は結構いい値段する。凝ったものは$100超えるものも。ポンペイスカートは1つ頂いたものがあるからか、まだ興味が溢れてない。夫はアロハシャツを着て出勤してる。とても似合ってる。ユニクロのシャツはとうとう着なくなった。

私の足元は常にギョサン(漁業サンダル)なので、しっかりとサンダル焼けしてる。足だけでなく肩も顔も焼けてきた。ミクロネシアの紫外線は絶対に日本のと違うと思う。どんな日焼け止めもすり抜けて、確実に肌に届いてくる。ちりつもメラニン。その日焼けした肌と派手なアイランドドレスが合う感じがする。買いものする理由探しが得意になってきた。

レアな食べ物

初めてポンペイでとれたイカを見つけた。いつも行く魚屋さんにジップロックに入って売られていたもの。$3.5/ポンドで、結構たくさん入っていた。海に囲まれてる国だから、海産物が豊かなように思われるけど、貝やイカやタコはなかなか見かけない。大アサリがたまに見かける感じ。

私には初イカでとても驚いたので、お店のスタッフのお兄ちゃんに、"squids?!" って興奮して聞いたら、私の英語が悪かったのか伝わらず、"calamari?" って聞いてみたら、yes! って言ってくれた。そっちの言い方がmajorなのかなぁ。

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ここでは日本人の買い物情報LINEグループがあって、お野菜が売られてるよとか、船が到着したよとか、ここセールしてるよ、とか皆んなの助け合いで色んなことを知れている。私もイカ情報をシェアさせてもらった。こういうグループを作ってくれたり、企画してくれる人って本当に本当にありがたいよね。

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夜に家に帰るとウォッチマンのジョーさんが何かナタで削って食べてた。こっちの人ナタ持ち歩いてるから、ちょっとドキってするけど、ココナッツ切ったり、枝とったりと、かなり便利道具。使い方やナタは男の人達の伝統で受け継いでいるんだって。

話それたけど、ジョーさんが食べてたのは椰子の木の芯。若い椰子の先端で取れるんだけど、それを取るってことは、もうその椰子はそれ以上大きくならない=成長を終わらせる決断をするということだから、なかなかお目にかかれない貴重品。子ども達にとっては初めてだった。

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私は久しぶりに食べたんだけど、かなり美味しかった。めっちゃ甘いとかそういうのじゃなくて、素朴さと食感で、食べ進めてしまう食べ物。タケノコみたいな見た目で、シャキシャキなテクスチャー。爽やかな甘さと水分。子ども達にも大好評だった。

月末に夫の友人が来ポンペイの予定なので、ぜひチャンスがあれば食べさせたい。でもね、何となく分かる。これ美味しいから!って食べてもらっても、美味しいー!ってリアクションが返ってくるようなやつじゃない。キラキラ見つめるこっちの期待に応える感想いわなきゃかなぁと困らせてしまう程度のもの。仕方ない、だって日本から来るんだもん。

それでも夫と、友人に食べさせたいものリストを作って、ワクワクしてる。ナポレオンフィッシュ釣れますように。